ロナウドとスイッチ!? ナイキの「The Switch」が2016年に世界で最も話題になった広告にランクイン!

引用:「The Switch」のYouTubeから
引用:「The Switch」のYouTubeから

 今回は、ナイキが制作したクリスティアーノ・ロナウドが出演する、クリエイティブなプロモーションCM「The Switch」をご紹介します。この「The Switch」は、2016年に制作されたプロモーションCMの中で、視聴回数・シェア数共にトップ10に入り、全世界で話題となりました。

 


Related Articles

海のゴミをユニフォームに? 「アディダス×レアル&バイエルン」による環境保全プロジェクト

The Switchとは?

 The Switchは今年の夏に開催された EURO 2016 に合わせて制作されたナイキのプロモーションCMです。まずは下記の動画をご覧ください。

 

 

 サッカー少年とロナウドが入れ替わるという、非常にストーリー性のあるプロモーションCMとなっています。

 

 Adweek(アメリカの広告業界誌)によると、The Switchは、世界で3番目にYouTubeで視聴されたビデオだと述べられています。

(視聴回数:約56,400,000回 – 2016年12月7月時点 参考:Adweek

http://www.adweek.com/news-gallery/advertising-branding/10-most-watched-ads-youtube-2016-174989

 

 また、UNRULY(ビデオ広告テクノロジー会社)によると、世界で6番目にソーシャルメディア上でシェアされたビデオだと述べられています。

(シェア回数:969,650回 – 2016年12月1日時点 参考:UNRULY https://unruly.co/news/article/2016/12/01/john-lewis-bustertheboxer-tops-shared-ads-2016/

 

 このThe Switchは、2016年5月にリリースした、新しいマーキュリアルを含む「Spark Brilliance Football Pack」のプロモーションを兼ねています。動画の最後にも、「#SPARKBRILLIANCE(日本語版は #輝きを解き放て)」というハッシュタグも使われています。

 

 また、ナイキがスポンサーする選手・クラブ・代表チームが多く出演しています。試合中に実況などでフォーカスされる選手も全てナイキがスポンサーしている選手となっています。

 

 選手

・クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)

・ラファエル・ヴァラン(フランス)

・アンソニー・マーシャル(フランス)

・ラヒーム・スターリング(イングランド)

・ハリー・ケイン(イングランド)

 

 クラブ

マンチェスター・シティ

バルセロナ

 

 代表チーム

・ポルトガル代表

・イングランド代表

・フランス代表

 

 視聴回数やシェア獲得数からも、大きな成功を収めたと言えるプロモーションCM「The Switch」。今回はこのCMの優れた表現方法やポイントを考察したいと思います。

 

1. おもしろいものはシェアされる

 The Switchの一番の特徴は何と言っても、ロナウドとサッカー少年が入れ替わる点です。それぞれの立場から、最後に直接対決するまでの過程が、まるで映画のような演出で映し出されています。

 

 映像の中で、少年が入れ替わってロナウドとして生活する姿が描かれていて、視聴者はロナウドの私生活をイメージすることができます。姿を変えて一般人へと戻るロナウドの様子も見ていておもしろいです。入れ替わってから互いに努力を重ね、最終的に直接対決するまでのストーリーは非常にワクワクします。

 

 こうした、ワクワクやおもしろいと思えるビデオを人々はシェアします。入れ替わりは映画などでは割とベタではありますが、スポーツと絡めた事例はあまり見たことなく、スポーツを活用したCMを制作する上で1つのアイディアになるのではないでしょうか。

 

2. ブランドイメージアップ

 こうしたプロモーションCMを作るのは、商品の認知を広げることもそうですが、ただの認知ではなく「このスパイクかっこいい!履きたい!」と思ってもらうことにあります。つまり、商品・ブランドのイメージアップです。

 

 ロナウドと少年が直接対決する直前に、お互いの存在を意識する場面があります。ここで、二人が履いているスパイクに焦点を当てるシーンがあります。(動画の00:04:25あたりから)このスパイクがナイキの宣伝したい新しいスパイクです。このように、ただかっこいいCMを作るのではなく、プロモーションしたい製品がかっこよく映るような演出が施されています。

 

 こうしたかっこいいプロモーションCMを制作することで、SNSでの拡散、そこからの多くの人々へのブランドイメージアップを図ることができます。そして、そのイメージアップが購買へと繋がります。

 

「The Switch」のカスタマージャーニー
「The Switch」のカスタマージャーニー

 

 これは、一般企業にも言えることだと思います。自社のブランドにいいイメージを持ってもらうことで商品購入・サービスの利用に繋がります。そうした意味でも、このナイキによる「The Switch」を含む、スポーツメーカーのプロモーションから一般企業が活かせることも数多くあると思います。

 

スポーツメーカーによる熾烈な争い

 ナイキを含め、多くのスポーツメーカーでこのようなプロモーションCMが制作され、ブランドイメージアップ、新商品のプロモーションを図っています。スポーツメーカーによる選手・チームのスポンサー権利獲得競争も熾烈です。

 

 もちろん、製品の「質」も消費者にとっては購買に至る大きな要素ですが、そのブランドに対する「イメージ」も大きな要素です。あの選手、あのチームが使っているブランドだから履きたい、着たい。あのブランドが好きだから使いたい。このように消費者に思われることがスポーツメーカーにとって非常に重要でしょう。

 

 今後もスポーツメーカーによる多くのプロモーションCMが産み出されていくことでしょう。今回の「The Switch」のような、かっこよくてクリエイティブなプロモーションCMがこれからの世に出続けていくことを期待したいと思います。

スポンサーリンク



Related Articles

バルセロナのスポンサー「カタール航空」が織りなすクリエイティブなSafety Video
ブラジルワールドカップのプロモーションでエミレーツ航空機内で対面するペレとロナウド

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    Myrtle Weldy (金曜日, 03 2月 2017 07:00)


    Quality articles or reviews is the main to invite the viewers to go to see the website, that's what this site is providing.